就活04 犬と面接(最終選考にて)


〜前回までのあらすじ〜
最終選考の日。
面接室に、でかい犬が2匹いた。

はじめからはこちら→就活01「ぱおぱおと就職氷河期」

 

犬とともに

実はわたしは大きい犬が苦手だった。

幼少期、自分より大きい犬に追いかけられてからというもの、道ばたで、散歩中の大きい犬とすれ違う度にビクビクしていた。

そんなでかい犬が鎖にも繋がれていない状態で
2匹も面接室の中にいたのだ。

つい思ったことをそのまま口に出してしまった。

クールなデキる学生としては
もっと気の利く言葉を発するべきだったが
ただただびっくりしてしまったのだ。

 

しかし、
その後の社長の発言と行動に
もっと驚かされた。

と、言うとイスに座ってしまった。

なんと犬がいたまま
普通に面接が始まったのだ。

 

1匹の犬(黒くて怖そう)は檻に入っていたが、
もう1匹(薄茶色で大人しそう)は
斜め後ろで寝そべっている。

正直、とても気になるし怖い。

 

しかし、せっかく最終選考まで残ったのに
ここで取り乱すわけにはいかなかった。

全身の神経を集中させ
犬の存在を気にしないように
わたしは面接に臨んだ。

集中して話していたら
犬を忘れてペラペラ話せた。

 

途中でふと、犬がいた事を思い出した。
斜め後ろにいた犬がいなくなっていた。

意外といけるじゃん!
これなら大丈夫だ!

そう思った時に
足元に気配を感じた。

 

足元に犬

集中していて気づかなかったが、
いつの間にか犬がテーブルの下に潜り込んでいた。

しかも、あろうことか社長ではなく
わたしの足元にやってきたのだ。

足元にビンビン犬の気配を感じた。

 

わたしはストッキング。
噛まれたら瞬殺だろう。

そしたらもう
クールなデキる学生のふりができなくなってしまう。

 

しかし、愛犬家っぽい社長に
「足元に犬がいるのでどっかにやってください!!!」
なんていう勇気は持ち合わせていなかった。

 

つづく

 

はじめからはこちら→就活01「ぱおぱおと就職氷河期」

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